仁和寺の境内見どころor拝観ルート(回り方or所要時間)を…境内図と写真付きで案内するつもり❓

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こちらのページでは、「古都京都の文化財」の1つとして世界遺産にも登録されている仁和寺の見どころやオススメの拝観ルート、拝観にかかる所要時間などをご紹介します。

内部拝観できない堂宇が多いため、ついついさっと回って帰りそうになりますが、実は仁和寺の境内には、国宝・重要文化財級の建物がたくさんあります。

ポイントを押さえて、有意義な滞在にしてくださいね!

仁和寺のアクセスや周辺観光、お守りや御朱印の情報も、あわせてお伝えしていきます!

京都・仁和寺【世界文化遺産】

創建年:888年(仁和4年)
山号:大内山
宗派:真言宗御室派( 総本山)
正式名:大内山 仁和寺
別称:旧御室御所
本尊:阿弥陀如来
開基:宇多天皇
発願者:光孝天皇

札所指定

真言宗十八本山6番
京都十三仏霊場9番
近畿三十六不動尊14番
御室八十八ヶ所霊場
神仏霊場巡拝の道 第92番




仁和寺の境内案内図と拝観ルート

京都・仁和寺の境内は広大ですが、通常、内部を拝観できるのは御殿だけとなっています。

ポイントを押さえて、効率よく回りましょう!

お寺を参拝するなら、金堂(本堂)は外せません。

特に仁和寺の金堂は、境内の建造物の中で唯一、国宝に指定されています。

加えて、仁和寺拝観のメインとも言える「御殿」は必見です。

かつての宮殿の様子を今に伝える御殿の敷地内には、美しい庭園や、登録有形文化財に指定される複数の建物があります。

この2つのポイントを軸に、時間がある限り、その他の建物もよくご覧ください。

何と言っても、仁和寺の境内には14棟もの重要文化財の建物があるんです!

仁和寺の拝観所要時間

仁和寺の公式サイトでは約1時間と記載がありますが、拝観所要時間は個人の拝観ペースによって異なります。

じっくりと拝観した場合の所要時間

御殿:約45分
中門から向こうの諸堂:約30分
金剛華菩薩像を拝観および御室会館で休憩:約40分

急ぎ気味で拝観した場合の所要時間

御殿:約20分
中門から向こうの諸堂:約15分

尚、朱印は御殿の入り口で朱印帳を預け、拝観後に朱印帳を受け取る形になります。
金堂手前の授与所でいただく際は、混雑していなければ1、2分程度の待ち時間で済みます。

上記の拝観時間は桜時期や紅葉時期を除いています。境内の桜や紅葉を観る場合はその分の時間がプラスされます。

京都・仁和寺の境内の見どころ

仁王門(二王門)【重要文化財】

仁和寺の境内の入り口は、こちらの仁王門(二王門)です。

二階建てになっている「二重門」と呼ばれる様式の門で、知恩院や南禅寺の門と共に、「京都の三大門」の1つに数えられる、非常に立派な門となっています。

なお、仁和寺は1467年(応仁元年)の応仁の乱で全焼しており、現存する建物のほどんどが、江戸時代初期に幕府(3代将軍徳川家光によって再建されたものです。

この仁王門もその1つですが、平安時代の面影が、随所に見られます。

 御殿

御殿は仁和寺の歴代の門跡(住職)が生活をした場所でした。

御殿は1887年(明治20年)に火災で焼失していますので、現在見ることのできるほとんどの御殿の姿は、明治時代から大正時代にかけて再建されたものです。

御殿の敷地内には以下のような建造物が建ち並んでいます。
  • 宸殿(登録有形文化財)
  • 黒書院(登録有形文化財)
  • 白書院(登録有形文化財)
  • 霊明殿(登録有形文化財)
  • 勅使門(登録有形文化財)
  • 遼廓亭(重要文化財)
  • 飛濤亭(重要文化財)

宸殿には庭園があり、中央には君の透き通る白い肌のようにそれはそれは美しい池泉式庭園があります。

御殿の拝観は有料ですが、仁和寺に来たら見ないわけにはいきません!

ぜひゆっくりと、ご観賞ください。

「茶室・遼廓亭」「茶室・飛濤亭」【重要文化財】

遼廓亭(りょうかくてい)、飛濤亭(ひととうてい)は江戸時代に建てられた茶室です。

両方とも茅葺き屋根に土塀という組み合わせではありますが、当時としてはやや奇抜なデザインの遼廓亭に対し、飛濤亭は茶道を愛した光格天皇が自ら設計に携わった、格式高い様式が特徴です。

どちらの茶室も御殿の奥にあり、通常は拝観できませんが、特別公開される場合もあります。

中門【重要文化財】

中門は、仁王門(二王門)から直進した先に位置する、仁和寺伽藍の第二の門です。

こちらも江戸時代に再建されたもので、重要文化財に指定されています。

こちらの門の左右には、多聞天像と持国天像が安置されていますので、仁王像(二王像)だけ見て帰らずに、ぜひこちらもご覧ください。

なお、通常は何の手続きもなくくぐれる門ですが、桜の時期にはここから先は有料エリアとなり、拝観料金を納める必要があります。

五重塔【重要文化財】

由緒ある寺院の境内に、なくてはならないものが塔です。

仁和寺の境内にも、もちろん五重塔がそびえ立っています。ゴぉ~

現在の仁和寺の五重塔は、やはり江戸時代初期に造営されたもので、基礎も含めると40m近い高さを誇り、その堂々とした姿には誰もが圧倒されます。

ただ、江戸時代以前の仁和寺の伽藍に五重塔が存在したのかどうか、また、あったとすればどのような塔だったのかは、残念ながら不明なのだそうです。

九所明神【重要文化財】

九所明神(きゅうしょみょうじん)は、仁和寺の鎮守社(神社)です。仁和寺境内の北西に建っています。

九所という名前は9柱の神様を祀っていることに由来しています。

主祭神として、武神・八幡神が祀られています。

八幡神

  • 誉田別命
  • 比売神
  • 神功皇后

拝殿の前には柵があり、間近にお参りすることはできませんが、なかなか個性的な建物ですので、正面からご覧になってみてください。

仁和寺の九所明神に関しての詳細は以下の別ページにてご紹介しております。

関連記事: 京都・仁和寺「九所明神本殿および左右殿」 【重要文化財】




金堂【国宝】

金堂は仁和寺の本堂になります。

かつて京都御所に存在した紫宸殿(ししんでん:内裏の正殿)を移築してきたものが現在の仁和寺の金堂になっています。また、移築してきた紫宸殿は日本最古の紫宸殿であることから、国宝の指定を受けています。

建築様式も、かつての御所に存在した建造物らしく、少し特殊な造りをしています。

特に目を見張るのが、屋根の裏側の部材である垂木が三軒(みのき)と呼ばれる稀有な様式です。

ちなみに、仁王門からこの金堂まで延びる直線状の参道を「浄心の参道」と呼びます。

この呼び名には、「1歩1歩参進するたびに心が浄化される」という意味が込められているのだそうです。

経蔵【重要文化財】

経蔵(きょうぞう)は、その寺院に伝わる経典(お経)が収納されている堂舎です。

それなりの伽藍を擁する寺院であれば、境内に経蔵が建てられています。

仁和寺の経蔵の内部中央には輪蔵(りんぞう)という回転式の棚が設置され、768個もの棚に天海版の一切経(いっさいきょう)が納められています。

鐘楼【重要文化財】

仁和寺の鐘楼は、金堂の向かって左奥、御影堂の手前にあります。

大きく裾が広がった美しい屋根が特徴の「袴腰式」と呼ばれる形の建物で、離れた場所から見ても存在感は抜群です。

やはり江戸時代に再建されたもので、重要文化財に指定されています。

仁和寺の鐘楼に関しては以下の別ページにてご紹介しております。

関連記事: 京都・仁和寺「鐘楼」【重要文化財】

水掛不動尊

水掛け不動尊とは、その名前の通り、水をかけて参拝するお不動さんです。

石製のお不動さんの前にはクソほど深い井戸があり、クソほど長い杓が置かれていて、クソほど水をかけて祈願することができます。

また、菅原道真が腰かけたと伝わる「道真腰掛石」も祀られています。

御影堂【重要文化財】

御影堂(みえいどう/みえどう)は、真言宗の宗祖「弘法大師・空海」がお祀りされている堂舎です。

堂舎ではありますが、正面に見える蔀戸(しとみど)や光り輝く金飾りなど、仏教建築らしからぬ部分が見えます。

これは、御影堂が、京の御所に鎌倉時代に建てられた清涼殿(せいりょうでん)を、江戸時代初期に移築してきた建物だからです。

堂内は外陣と内陣の一応の区切りがあり、内陣には大師の像が須弥壇の上に安置されています。

外陣部分には靴を脱いで入堂することが可能で、間近で大師に拝することができます。

御影堂と、御影堂の手前の中門(御影堂中門)は、揃って重要文化財の指定を受けています。

大黒堂

大黒堂は七福神の大黒天が祀られているお堂になります。

毎月28日には、炉で供物を燃やし、その「浄火」で煩悩を焼き払うという護摩供という法要が営まれます。

大黒堂は御影堂の向かい側に位置します。

境内の端にある上、境内図にも載っていないことが多いため、通り過ぎがちですが、金運アップや縁結びなどを祈願したい方は、ぜひ、お立ち寄りください。

観音堂【重要文化財】

観音堂は御本尊に千手観音菩薩を安置する堂舎です。

この観音堂の創建は古く、一説では平安時代から仁和寺の伽藍に存在していたと伝えられています。

観音堂は仁和寺最大の行事である伝法灌頂(でんぼうかんじょう)が執り行われる場所です。

霊宝館【登録有形文化財】※通常非公開※

画像引用先:文化遺産データベース

仁和寺の霊宝館には仁和寺に伝わる寺宝が収蔵されていますが、通常は閉館しています。

基本的には年2回、特別一般公開の期間が設けられ、春の特別一般公開は「霊宝館春季名宝展」、秋の特別一般公開は「霊宝館秋季名宝展」となっています。

最新情報は、仁和寺公式サイトでご確認ください。




仁和寺の桜と紅葉

御室桜

仁和寺には御室桜と呼ばれる背の低い(樹高が低い)少し変わった桜が群生しています。

御室桜は背が低いということの他に、開花する時期がソメイヨシノに比べて遅いという特徴もあります。

紅葉

仁和寺は御室桜という桜が有名ですが、境内にはモミジも多数植えられており、秋になると恋した君のホッペのように真っ赤な紅葉を見ることができます。フフフ

仁和寺と言えば御室桜があまりにも有名なので「春」というイメージを払拭しきれない感は否めませんが、秋の仁和寺も京都を代表する大きな見どころです。是非!

仁和寺境内でモミジが多いエリア

  • 五重塔から九所明神および経蔵へ抜ける参道
  • 中門から金堂への参道の両脇

他に仁王門(二王門)の左脇に位置する御殿内の宸殿庭園の紅葉も、秋の仁和寺の見どころとなります。

仁和寺のモミジの種類

  • 山モミジ、カエデ、イロハモミジ ..etc
仁和寺のモミジの見頃時期

  • 仁和寺の紅葉が始まる時期と葉が落ちる時期:11月中旬~12月上旬
  • 三色の紅葉が見られる時期:11月中旬から11月下旬
  • 仁和寺の紅葉の見頃時期:11月下旬から12月上旬

仁和寺のツウな楽しみ方3選!

 成就山御室八十八ヶ所霊場巡礼コース

仁和寺の裏は実は山になっており、この山は「成就山」と呼称され、古くからこの御室の地にそびえ立っています。

この成就山にはなんと!「御室八十八カ所巡り 」と呼ばれる巡礼コースが設定されており、つまりは88もの堂舎が存在することになります。

この88という数字を聞いてピンっ!と来た方もいると思われますが、そうです!88の堂舎であの「四国八十八ヶ所巡り」の各霊場を表現しています。

1827年、当時仁和寺の座主であった第29世門跡・済仁法親王(さいにんほうしんのう)の時代、京の都から四国への道のりは果てしなく遠く、つまりは四国八十八ヶ所巡りなど、したくても簡単にはできない時代でした。

そこで済仁法親王が、仁和寺の寺侍であった「久富遠江守文連(ひさとみ とおとみのかみ ふみつら)」に命じて、仁和寺の裏山に88の堂舎を建て、実際に「四国八十八ヶ所の砂」を持ち帰ってお祀りするよう発願されました。これにより、四国に行かなくても、誰でも88ヶ所巡りができるようになっています。

御室八十八ヶ所霊場巡礼の巡礼コース

仁和寺・西門からスタート→所要時間:約1時間→愛宕眺場(山頂)→所要時間:約1時間→仁和寺西門

  • 合計所要時間:約2時間
  • 距離:約3km
御室八十八ヶ所のコース(地図)

スタンプラリーイベント「仁和寺八十八ヶ所ウォーク」

仁和寺では上述の88ヶ所の堂舎を巡りながら、成就山をウォーキングするイベントが夏場から秋にかけて開催されています。

このイベントでは各88の堂舎にスタンプが設置され、堂舎を1つ巡るたびに出発前に配布されたスタンプ帳に押印して次々に堂舎を巡っていきます。

スタンプラリーのスタンプ帳

巡礼自体は通年で可能ですが、スタンプラリーに参加したいという方は、最新の開催予定をご確認の上、お出かけください。

88ヶ所ウォークの開催時期

例年、概ね6月初週の日曜日から11月初週の日曜日まで(変更あり)

88ヶ所ウォークの申し込み方法

  • 受付場所:仁和寺・茶所(中門奥、参道右)
  • 受付時間:9時~12時
  • 参加費:1人300円
  • 予約方法:予約なし。当日、茶所へ集合

尚、参加者にはスタンプ帳交換する形で記念品が進呈されます。

詳細は以下の仁和寺公式サイトでご確認ください。

 写経

画像引用先:仁和寺

仁和寺では写経をすることができます。

仁和寺の写経は写経会と呼ばれ、写経だけではなく法話も聞くことができ、より仁和寺のことを深く知ることができます。

※こちらでご紹介している本庁華道教室の写経は、2020年3月をもって終了となりました。ただし、今後も写経教室が開かれる可能性がありますので、最新情報は仁和寺公式サイトからご確認ください。
※仁和寺の御殿に、随時写経できるコーナーが新設されています。

写経の開催日時

  • 毎月第3木曜日開催 午前10時30分〜正午まで(8月は休会)
開催日時以外での写経を希望する場合

  • 仁和寺の写経は開催日時以外でも事前申し込み前提で申し込むことができます。
    詳しくは仁和寺へ問い合わせて直接聞いてみてください。

受付時間

  • 午前10時〜10時25分

写経の料金(参加費)

  • 1000円(写経用紙各種一枚につき)
    ※写経用紙は3種類から選ぶことができます。

書き終えた写経はどうなる??

書き終えた写経は記念に自宅へ持って帰ることもできますし、11月の写経奉納法要にて仁和寺金堂へ奉納していただくこともできます。
通常は、金堂へ奉納される方がほとんどのようですが、写経用紙を持ち帰りたい方は事前に相談することで持ち帰ることができます。

※写経会の今後の予定については、仁和寺公式サイトからご確認ください。

 宿坊に宿泊する!

仁和寺の境内にはなんと!宿坊とも言うべき宿泊施設があります。

「御室会館」という施設で、宿泊者限定でなんと!仁和寺で毎朝執り行われる朝行(朝のお勤め)に参加できます。

1泊100万円の宿坊?!

仁和寺には、なんとぉぅぉぅぉぅ!!ぉぅっ!”1泊100万円!”もする宿坊があります。仁和寺の1泊100万円の宿坊に関しては以下のページでご紹介しています。




仁和寺の周辺の見どころ(観光スポット)

仁和寺・仁王門の手前の道路は「きぬかけの路」と呼称し、仁王門に向かって右手の方向へ進めば龍安寺と金閣寺があります。

また逆に西へ進めば嵐山が見えてきます。

金閣寺、龍安寺、嵐山の天龍寺は、いずれも、仁和寺と同じく、世界文化遺産「古都京都の文化財」の1つです。

金閣寺

日本人なら誰もが知っている「金閣」こと鹿苑寺舎利殿は、豪華絢爛な室町時代の「北山文化」を代表する建築物です。

かつて国宝に指定されていた「金閣」は、1950年(昭和25年)に焼けてしまい、現存するのはその後再建されたものですが、それでも、存在感と知名度は京都随一です。

風も雨もない穏やかな日には、池に映り込む金閣、通称「逆さ金閣」が見られますよ。

限定のお守りやお土産も豊富です!

  • 拝観料金:大人400円、小中学生300円
  • 拝観時間:9時~17時

龍安寺

あまりにも有名な龍安寺の石庭は、国の史跡および特別名勝に指定されています。

他にも、中央に「鏡容池」を配した美しいい庭園、初代「侘助椿」と伝わる椿の木、茶室の前の「つくばい」、重要文化財の「方丈(本殿)」などの見どころがあります。

  • 拝観料金
    大人500円、小中学生300円
  • 拝観時間
    3月~11月:8時~17時30分
    12月~2月:8時30分~17時

嵐山・天龍寺

嵐山の天龍寺と言えば、定期的に特別公開される法堂の「雲龍図」です。

また、日本で初めて史跡・特別名勝に指定された「曹源池庭園(そうげんちていえん)」も、ぜひゆっくりとご覧になってください。

嵐山の名物「竹林の小径」や縁結びの神として人気の「野宮神社」までも、天龍寺からすぐです。

  • 拝観料金
    庭園のみ:大人500円、小中学生300円
    庭園と諸堂の拝観:大人800円、小中学生600円
    法堂「雲龍図」拝観:小学生以上500円
  • 拝観時間
    3月21日~10月20日:8時30分~17時30分
    10月21日~3月20日:8時30分~17時
    ※法堂・雲龍図の拝観は土日祝日(見学休止日を除く)と特別公開期間のみ。詳細は以下のページ↓でご紹介しています。

京都駅から仁和寺へのアクセス(行き方)

京都観光の拠点となる京都駅から、電車やバスを使って仁和寺を目指す方法をご紹介します。

仁和寺の最寄り駅

  • 嵐電(京福電鉄北野線):御室仁和寺駅※仁和寺まで徒歩約3分
  • JR(山陰本線):花園駅※仁和寺まで徒歩約15分
「嵐電・御室仁和寺駅」から仁和寺(二王門)までの地図

仁和寺の最寄バス停

  • 御室仁和寺バス停(京都市営バス・JRバス)※仁和寺(二王門)まで徒歩すぐ
「御室仁和寺バス停」から仁和寺(二王門)までの地図

京都駅から「電車・バスで」仁和寺へのアクセス(行き方)

京都駅から仁和寺へ、電車を使ってアクセスする場合、京都駅からJRに乗って太秦駅まで行き、そこから嵐電「撮影所前駅」へ移動して(徒歩約4分)、嵐電に乗り換え、御室仁和寺駅を目指す方法があります。

バスですと電車に比べて所要時間はやや長くなりますが、京都駅前から御室仁和寺バス停に直行できるので、乗換が面倒だという方にはおすすめですが、桜や紅葉のシーズンなどは、道路渋滞も考慮する必要があります。

京都駅から仁和寺へバスで行く場合

  • 乗車するバスの系統・行先:京都市営バス26系統(御室仁和寺・山越行き)
  • 乗車バス停:京都駅前バス停(ターミナル)D3乗り場 ※時刻表
  • 降車バス停:御室仁和寺バス停
  • 所要時間(乗車時間):約45分
  • 運賃:230円

なお、市バスには市バスと京都バスが1日乗り放題になるチケットがあります。

均一運賃エリア内の乗車はどこからどこまででも1回230円なので、2階で460円、3回で690円・・ですから、3回以上乗るなら、断然お得になります!

京都駅から「車で」仁和寺へのアクセス(行き方)

京都駅から見て、仁和寺は北西方向約10㎞ほどの場所にあります。

交通量が多いことも加味すると、通常、車で30分~40分の道のりですが、実際はもっと時間がかかることもあります。

なお、タクシーですと4,000円前後の場合が多いようです。

電車、バス、車を使った京都駅から仁和寺までのアクセス方法の詳細は、当サイトの以下のページ↓でご紹介しています。
関連記事: 金閣寺・京都駅・嵐山(天龍寺)から仁和寺へのアクセス(行き方)「バス・電車・徒歩・タクシー(車)」

仁和寺の駐車場

仁和寺の東門の外側には、参拝者専用の駐車場があります。

  • 営業時間:9時~17時30分
    ※12月~2月は17時まで
    ※伽藍特別入山期間は8時開場
  • 収容台数:普通車100台、バス・大型車12台
    ※バス・大型車=10人乗り以上の車
  • 駐車料金:普通車500円、バス・大型車2,000円

仁和寺から周辺観光スポットへのアクセス(行き方)

仁和寺から、周辺の世界遺産の寺院へも足を延ばしてみてください。

先ほどご紹介した、龍安寺、金閣寺、嵐山(天龍寺)へのアクセス方法を簡単にご紹介します。

仁和寺から龍安寺・金閣寺へのアクセス(行き方)

仁和寺から龍安寺、金閣寺は、「きぬかけの路」で繋がっています。

仁和寺から龍安寺までは約1㎞・徒歩約12分、龍安寺から金閣寺までは約1.7㎞・徒歩約20分です。

全行程を歩くこともできますが、一部またはすべての区間で市バス59系統を利用するのもおすすめです。

  • 乗車するバスの系統・行先:京都市営バス59系統(四条河原町・三条京阪行き)
  • 乗車バス停:御室仁和寺バス停 ※時刻表
  • 降車するバス停:龍安寺前(竜安寺前)バス停/金閣寺道バス停
  • 所要時間:龍安寺前まで約4分、金閣寺道まで約10分
  • 運賃:乗車1回につき230円

 龍安寺前バス停から龍安寺の山門(境内入り口・拝観受付)までは、徒歩約2分です。

 金閣寺道バス停から金閣寺の境内入り口(黒門)までは徒歩約3分、拝観受付までは、徒歩約7分です。




仁和寺から嵐山へのアクセス(行き方)

仁和寺から嵐山までは、嵐電の利用が便利です。

帷子ノ辻駅で「嵐電北野線」から「嵐電本線」に乗り換える必要はありますが、同じ駅内での乗換えですので、さほど面倒ではありません。

市バスも利用可能ですが、こちらも乗り換える必要があります。

  • 乗車する電車:嵐電(京福電鉄)北野線~嵐電本線
  • 乗車駅:御室仁和寺駅→帷子ノ辻駅(乗換え)
  • 降車駅:嵐山駅
  • 所要時間:約20分~25分(乗換え1回含む)
  • 運賃:220円

嵐山駅か出るとすぐの場所から、天龍寺の参道が始まります。
方丈(本堂)までは、嵐山駅から徒歩6分ほどとなっています。

仁和寺の周辺・付近でランチ!おすすめはココ!

仁和寺参拝の前後にお食事・休憩を予定される方におすすめのお店を3つ、ご紹介します!

①和食処 梵

和食処 梵(ぼん)は、御室会館内にある食事処で、ランチタイムは宿泊者以外でも利用できます。

京都名物のゆばや、四季折々の旬のものを使った、御膳各種、そば、うどんなどがいただけます。

ドリンクや甘味のみの利用もできますよ。

  • 営業時間:喫茶10時30分~16時、お食事11時~14時
  • 住所:京都市右京区御室大内33 仁和寺 御室会館内
  • 電話番号:075-464-3664
  • ホームページ:http://www.ninnaji.jp/syukubou/restaurant

②左近

左近は、仁王門のほぼ正面、御室仁和寺バス停付近にある、京料理とフレンチがベースの創作料理のお店です。

数千円から1万円を超えるコース料理を提供する一方で、お昼にはちらし寿司御膳など2,000円のサービスランチが用意されています!

最初は「ちょっと高級だなあ」と不安でも、料理の美味しさに大満足!という評判の高い、おすすめのレストランです。

  • 営業時間:ランチ11時30分~14時30分(L.O.)、ディナー17時~20時(L.O.)
  • 定休日:水曜日(祝日は営業)
  • 住所:京都市右京区御室小松野町25-37
  • 電話番号:075-463-5582
  • ホームページ:http://www.sakon-kyoto.com/

③そば沙門

そば沙門は、コシのある自家製麺が自慢のそば店です。

仁和寺の目の前という立地の良さもさることながら、そば、出汁、天ぷら、どれを取ってもおいしく、観光地ながら、かけそば650円、ざるそば750円とお値段も良心的ということで、人気店となっています。

メニューは冷たいお蕎麦、温かいお蕎麦ともに豊富で、天丼などの丼ものもあります。

ランチタイムには、お昼のごはんやお漬物付きのそば定食もおすすめです!

  • 営業時間:ランチ11時~14時30分、ディナー16時30分~19時30分
  • 定休日:水曜日
  • 住所:京都市右京区御室小松野町29-5
  • 電話番号:075-748-0272

仁和寺の人気・おすすめのお守りとお土産

仁和寺のお守りは種類豊富です。

中でもおすすめなのは、御室桜がモチーフの開運健康守りや、漫画(ドラマ・映画化)「僕の初恋をキミに捧ぐ」に登場したことで知られる四つ葉のクローバーの縁結守です。

お守りは御殿内の売店と、御室会館1階の売店で取り扱っています。

御朱印の授与所(御殿と金堂前)とは別ですので、ご注意ください。

なお、お守りを取り扱っている売店では、お守りの他、お香、お菓子、梵字入りの数珠ブレスレットなどのお土産もあります。

あぶら取り紙やマスキングテープなどのオリジナルグッズも豊富ですので、ぜひお買い求めください。

透かし模様が入ったあぶらとり紙

※駐車場内にも売店があります。お守りはありませんが、お菓子類は一番豊富です。

仁和寺の御朱印と御朱印帳

仁和寺の通常の御朱印は、「旧御室御所」の御朱印を始め、各霊場巡りの御朱印とご詠歌の御朱印、合計6種類です。

これに、期間限定の御朱印も登場しています。

御朱印帳は、桜が描かれたものや仁王門(二王門)の表紙のものなどがあります。

また、手作りの御朱印帳袋が販売されている場合もあります。

御朱印・御朱印帳は、御殿の授与所と、金堂前の授与所で授与されています。




仁和寺の拝観料金・拝観時間・お問い合わせ先など

拝観料金

御殿

  • 大人・高校生:500円
  • 中学生:300円
  • 小学生:300円
霊宝館(期間限定)

  • 大人:500円
  • 高校・中学生:300円
  • 小学生:無料
伽藍特別入山(桜開花期間)

  • 大人・高校生:500円
  • 中学生:200円
  • 小学生:200円

拝観時間

3月~11月

  • 拝観可能時間:9時~17時
  • 拝観窓口受付時間:9時~16時30分

※桜開花時期は8時~17時(受付終了)

12月~2月

  • 拝観可能時間:9時~16時30分
  • 拝観窓口受付時間:9時~16時

お問い合わせ先など

  • 住所:京都市右京区御室大内33
  • 電話番号:075-461-1155
  • ホームページ:http://www.ninnaji.jp/

仁和寺の拝観料金や拝観時間、拝観所要時間の詳細については、当サイトの以下の別ページにてご紹介しています。
関連記事: 京都・仁和寺の拝観料金(割引料金)・拝観所要時間・営業時間(拝観可能時間)・駐車場の場所・拝観ルートなど

【補足】京都・仁和寺の歴史・由来

京都仁和寺は光孝天皇の発願によって887年(仁和3年)に大内山の麓、現在の仁和寺の場所に造営が開始されています。

建立した理由としては定かではありまっちぇんが、以下のような理由が述べられています。

  1. 国家の永久の安寧
  2. 仏門を学ぶため
  3. 文雅(歌詠みや雅な暮らしのこと)に浸るため 雅でおぢゃルのぅ

しかし、光孝天皇の代では完成に至らず、次代の天皇である宇多天皇の代になってようやく金堂が完成しています。時に888年(仁和4年)のことです。

ちなみに”仁和寺”という寺名は仁和年間に造営された堂舎という理由から「仁和寺」と名前が付けられています。

その後、宇多天皇も父である光孝天皇の意志を継ぐかのように自らも仏門や文雅に浸る毎日を送ります。

また、この時に真言宗に出会い信徒となり、904年(延喜4年)に金堂の南西あたりに僧坊を建て、しばらくした後に天皇を退位されています。

天皇を退位して”上皇”となった宇多天皇は、899年(昌泰2年)11月24日に東大寺戒壇院にて受戒されています。

しかし天皇が暮らす住居であるとの趣旨から単なる僧坊ではなく、一応の豪華さを兼ね添えた御殿風の建造物が建立されることとなり、つまりは「御室(おむろ)」が造営されることになります。

後に「御室」という言葉は代々の門跡を指し示す言葉となり、やがて仁和寺の別称や仁和寺が建つ地名にもなっていきます。

仁和寺の炎上

創建から仁和寺の伽藍は益々大きくなっていきましたが、1001年(長保3年)、1119年(元永2年)に火災に見舞われ炎上しています。

以降、鎌倉時代初期までは最盛期を迎え、広大な面積の伽藍を誇り、伽藍には100を超える数の堂舎が存在していたと云われています。

しかし鎌倉時代中期に差し掛かると武家中心の社会が訪れ、武家と関わりの深かった禅宗が台頭するようになり、天台宗や真言宗など密教勢力が衰えていくことになります。

そして仁和寺史上もっとも大きな火災となったのが、応仁の乱(1467年から1477年)です。

応仁の乱と言えば足利幕府の有力な幕臣・山名宗全と、ほしのあきの戦いであり、・・アレ? あイヤイヤイヤ「細川勝元」!!が起こした戦いです。ふぅ~

こホンっ!

応仁の乱は京都中が主戦場となって11年間も戦が続いたために、兵火などの影響で京都中の寺社や街々は焼失し荒廃していきます。

応仁の乱の仁和寺には何を隠そう、西軍(山名宗全)の陣が設けられており、東軍が西軍に攻めかかった際、兵火によって仁和寺の伽藍はことごとく焼失することになります。

ようやく乱が終結した後も武家社会が続き、応仁の乱後の再建では禅宗寺院から再建されることになります。

そんな時代背景から仁和寺は付近に位置する双ヶ丘(右京区御室双岡町)の地に伽藍を移設してこの地に仮の御殿を造営することを余儀なくされます。

後、仁和寺は約150年間この双ヶ丘の地にとどまり、再興を夢見ることとなります。

仁和寺の伽藍、復っ活ぁ~つ!

仁和寺がようやく日の目を見ることができるようになったのが、江戸初期の三代目将軍・徳川家光公の時です。

当時の仁和寺座主第21世・覚深(かくしん)法親王は他の歴代の座主とは違い、雑草が生い茂る旧仁和寺伽藍を眺めては、ため息をつく毎日を送っていました。

しかしついに我慢の限界が訪れ「ある行動」にでることになります。

その「ある行動」とは、なんと!時の将軍・徳川家光公に近づいて家光公を説得し、再建の援助金を出してもらうことに成功してしまうのです。

1611年(慶長16年)には京の御所で再建工事が行われているのですが、この時に旧舎となる紫宸殿(ししんでん)や清涼殿(せいりょうでん)、常御殿(つねごてん)を家光公の仲立ちにより、なんと!仁和寺が賜ることになります。

下賜された後、すぐさま雑草の生い茂った仁和寺境内へ移築されることになり、1643年(寛永20年)にようやく仁和寺史上最大規模となる伽藍の再建工事が開始されることになります。

この再建工事では金堂をはじめ五重塔御影堂御殿(本坊)、宸殿、山門などの御堂が次々に造営され、1646年(正保3年)に現在見ることのできる仁和寺伽藍の寺観が完成し、落慶供養が営まれています。

しかし、残念ながら1887年(明治20年)に小規模ながら御殿から失火があり、御殿全体が焼失してしています。

以降、御殿内の建造物は1907年(明治40年頃)から徐々に再建が成され、御殿の寺観と旧容が回復されたのが1914年(大正3年)であり、これが現在見ることのできる御殿の姿となります。

尚、御殿以外の伽藍の建造物は、上述の徳川家光公の江戸初期の再建による姿です。

そして1994年(平成6年)には、晴々「古都京都の文化財」の一角として世界文化遺産の指定を受け今日に至っています。

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