京都・金閣寺(鹿苑寺)「白蛇の塚」
「白蛇の塚」の読み方
「白蛇の塚」と書いて「はくじゃのつか」と読みます。
金閣寺・「白蛇の塚」の歴史
「龍門の滝」から階段を上がっていくと、左手に大きな池・「安民沢」が見えます。
その安民沢のド真ん中に浮かぶ島には一基の石塔が素敵に建つのだが、この石塔が「白蛇の塚」です。
「白蛇の塚」の名前の由来とは?
遠くから見ると白い大蛇が立ち上がっているように見えなくもありません。
よくよく見ると、これは五輪の塔になっています。
「白蛇の塚」の「五輪の塔」って何?「五輪の塔の本当の意味」
「五輪の塔」とは、実は、主に「仏教の供養塔や墓塔のこと」をいいます。
塔を見ると「丸い石」や「四角の石」「三角の石」が何気なく積み重なっていることに気がつきます。
実はなんと!これには1つ1つ意味があるようです。
白蛇の塚・五輪の塔の「石の形の意味」
- 四角の石は「地」
- 丸い石は「水」
- 三角の石は「火」
- 半月の石は「風」
- 1番上の小さな玉は「空」
‥‥‥以上をそれぞれイメージして造立されています。
これらの石は、仏教の五代要素である「地」「水」「火」「風」「空」をそれぞれ表現していると云われております。
西園寺家と白蛇の塚
この白蛇の塚は、鎌倉時代に建てられたものらしく、鎌倉時代の金閣は、ご存知!西園寺家の邸宅であり庭園でした。
西園寺家は鎌倉時代に権勢を誇りますが、やがて鎌倉幕府が倒れるとその権勢を失っていきます。
そして、邸宅と庭園の持ち主(所有者)は室町幕府の創始者の系譜を持つ「足利家」へと移り変わっていきます。
以上のことから、この「白蛇の塚」や「安民沢」は、鎌倉時代に西園寺家が権勢を誇っていた名残りの一つであるとも素敵にいえるのであ〜る。
「白蛇」は「弁才天(弁財天)」の使い?!
「安民沢」の前には、木製の案内板が立っており、この案内板にはこのように書かれています。
「弁才天は智慧(ちえ)・弁舌(べんぜつ)・芸能・福徳を与える神で家運を盛んにしてくれます」
つまりこの白蛇はもともとの所有者である、西園寺家の家運を盛んにする、言わば守り神のようなものであったということです。
白蛇の塚のお椀とコイン(小銭)
白蛇の塚の周りを見回すと、まだ目に止まるものがあります。
それが「石像」と「お椀」です。
この石像とお椀の周りをよく見ると小さな石ころがたくさん散りばめられていることに気づく。
そして、驚くことになんと!この「小さな石ころ」は、よく見ると石仏であることにも素敵に気づく。
それら石仏の前には石造りの手水鉢のようなお椀ものがパンツちら見えの如くにチラ見え〜るのだが、おそらくこれは参拝客たちがご利益を求めて投げ入れた小銭がお椀を外れ、その周囲に散らばっているものと推考できる。
【金閣寺の七不思議?】石仏の不思議なご利益
とりわけこのお椀から2、3メートル離れた場所からお金(コイン)を投げ入れ、もし見事にお椀に入ったならば、弁才天さまが一つだけ願いを叶えてくださる‥らしい。(どうやら風蝕していて分かりづらいのだが、石仏の中の一つが弁才天らしい。)
しっクぁし、この散りばめられた小銭たち‥、実際に近づけば分かりますが・・ものスんゴイ量の小銭。 パクるなよ
冬季に雪に埋もれた白蛇の塚も魅力的♡
冬季、雪に埋もれた金閣舎利殿を拝観しに来遊する観光客も多いだろぅが、その際には、ぜひこの白蛇の塚へも立ち寄ってみて欲しい。
この塚が素敵に建つ小島も、積雪があると純白の草原と化し、周囲を取り巻く薄い氷の膜がはった安民沢(池)もまた魅力的に映える♡
白蛇の塚の場所
白蛇の塚は龍門の滝と夕佳亭の間に位置する安民沢の中に位置します。
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