京都・金閣寺(鹿苑寺)「安民沢」

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金閣寺(鹿苑寺)「安民沢」

「安民沢」の読み方

「安民沢」は「あんみんたく」と読みます。

この他、漢字では「安眠澤」とも書かれる。




「安民沢」の別名

安民沢は、日照りの時でもその水を絶やすことがなかったことから、雨乞いの場として、「雨賜沢」「望雲沢」とも呼ばれています。

雨賜沢」と呼ばれる理由

雨賜沢」と呼称される理由とは、この安民沢が日照りが続いても枯渇することがない池という意味で「雨賜沢」と名付けられているようです。

「望雲沢」と呼ばれる理由

安民沢の様相が流れる雲のように見えることから「望雲沢」とも呼称されるようです。

ところで‥「安民沢」とは?

「安民沢」とは、金閣寺の高台に位置する「夕佳亭」西隣に広がる池の名前のこと。

安民沢の大きさ
  • 東西約80m
  • 南北約40m

東寄りには「白蛇塚」と呼ばれる中島もある。

白蛇塚の上には五輪塔の笠を5段重ねた石塔も素敵に建つ。

この池は金閣舎利殿が浮かぶ鏡湖池(きょうこち)の半分ほどの大きさにも関わらず、鏡湖池の池泉は当該「安民沢」の池水を素敵に引き込むことで成り立っているらしい。

どうやらこの池には周辺の山々から流下する川水が注ぎ込まれているので、枯渇しないらしい。

この安民沢は金閣舎利殿や鏡湖池 後方の丘陵に位置するため、鏡湖池からはこの池の存在は分からない。

おそくらや鏡湖池や池に映り込む舎利殿を見た者は、さぞかし驚愕したのではないだろぅか。

また、ひっそりと佇む安民沢の池水を流下させる仕組みを考えた義満公(もしくは庭園設計に携わった者)の作庭設計手腕には賛嘆するばかりであ〜る。 アンタ誰や




金閣寺・安民沢の歴史

安民沢には景石が少なく、足利義満が金閣を建てる前から当地にあったと想定される。

つまり、「安民沢」は西園寺家が所有していた遺構の一つ。

【ピヨ🐣豆知識】

景石(けいせき)とは、庭園をイメージとおりに演出する目的で配置される重要な作庭材料の一つ。

平成5年9月に安民沢にて実施された浚渫工事(しゅんせつ)

この浚渫(池底を削って水の浄化を図る工事)によって以下のような遺構が検出された。

  • 小さな滝組
  • 池底のヘドロに埋没していた景石
  • 木樋(もくひ)※南東部の排水用水門の近くにて

小さな滝組

滝組は安民沢に注ぎ込む北東の小川からの取水口にて素敵に検出された。

滝組の大きさ

幅2.7m、 奥行き 2.3m、高さ 0.7 m

滝に用いられていた石組

石組みに使用されていたと推定される石材は、いずれも「北山石」と呼ばれるチャート(堆積岩)であり、三組の石を階段状に両側に配する。

京都市埋蔵文化財研究所の報告によると、現在までの調査では滝組上流に敷石や景石は検出されなかったとのこと。

木樋

木樋は逆台形の角材を刳り貫き、板材で蓋をしたもの。本体部分の大きさは次のとおり。

下辺20cm、上辺26cm、 高さ15cm

検出された木樋は白色粘土で巻かれていたらしく、内部には土が入り込んでいた様子。

また、この木樋は南側の排水溝へ向かって伸びていたらしいが、延長部分では確認できていないとのこと。

板材の大きさ

幅30cm、厚さ7cm 、長さ1.5m

この木樋は当初、安民沢の排水溝として造成された暗渠(あんきょ/地下に埋設した水路)だったらしいが、現在のような開渠に変更された可能性が素敵に示唆される。

なお、当該、板材は鉄の釘でとめられ、木樋の端にあたりに別の部材を取り付けて流入口としていたらしい。

また、木樋の両側に打ち込まれた木杭は、流入口の栓を押さえる装置だと推定された様子♡




安眠沢で検出された景石

  • 北岸中央部の出島の汀
  • 白蛇塚の護岸に11個の石

白蛇塚にはどうやらが11個の石が点状に配置されていたらしい。

安眠沢で使用された石コロ共は、金閣寺近郊でも見られるチャート石であることから、庭園様式の意図を探る一つの研究材料ともなる。

それと南岸と東岸では松杭と横木を素敵に用いて護岸(岸辺の補強)を造成していた痕跡が検出されたとのこと。

発見された木樋と滝組は見れるのか?

どうやら木樋は埋め戻して池底へ沈め、滝組は一般公開のルート上にはないので、いずれも見学はできないとのこと。

安民沢の魅力

この「安民沢」と称する池は見学ルート上からも少し離れており、望遠鏡でも無ければハッキリと目視できない。

また安民沢が見られる見学ルート上には木々が繁茂していることもあり、枝葉が障害になって見づらい。

けれども幕府と朝廷との橋渡し役を担った”映画”を見て大泣きするオッさんの如くに”栄華”を誇った、西園寺北山第時代の貴重な遺構であり、鎌倉期における庭園様式を考察する上でも素敵に重要♡

安民沢と「白蛇の塚」

「安民沢(池)」の東側には小島が素敵に浮かんでいるのだが、この島には「白蛇の塚」と呼ばれる石塔が建っています。

一説にこの白蛇の塚は西園寺家の守り神として祀られたのだとか。

昨今、パワースポットブームということもあり、この「白蛇の塚」が「金閣寺のパワースポット」であると考えられてい‥申す。あひぃ




安民沢の前から眺める「見返り金閣」は絶景!

順路通りに境内の高台に登っていくと、安民沢の前に石仏が三基 奉置されているのが素敵に分かる。

この石仏前には参拝客が投げ銭をしたと思わしき、無数の賽銭が散らばる様子が、これまた素敵にうかがえる。

中には外国の硬貨も見られることから、昨今、来日する外国人観光客の多さを…、ふたたび素敵に物語る。

さて、で、安民沢を眺めた後は、ぜひ、後ろを振り返ってみて欲しい。

通称「見返りの金閣」とも称される美しい舎利殿の姿を拝むことができよぅ‥クぁと💋

金閣寺・安民沢の場所(地図)

金閣寺・安民沢は境内の最奥、茶室・夕佳亭の前に位置します。

金閣寺の境内地図と観光スポット一覧

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