京都・金閣寺「榊雲」
創建年
不明
推定:1224年(元仁元年)以前※鎌倉時代
建築様式(造り)
一間社春日造
屋根の造り
こけら葺き
金閣寺・榊雲の読み方
榊雲は「しんうん」と読みます。
榊雲の意味
金閣寺さんにお聞きしたところ、「榊雲」とは「神様の社」という意味合いがあるそうです。「榊(さかき)」は神様の依り代として神棚に祀られます。
その榊に雲を付すことで天上世界に座す神様を表現したのでしょうか。
金閣寺・榊雲の歴史・由来
売店(お守り売り場)の後方、10段の石階段を昇った先に榊雲があります。
榊雲は「春日大神」を勧請して、金閣寺の鎮守として祭祀されています。
創建は不明とされていますが、西園寺時代以前からここで祭祀されていたとされる神様で、北山の山の神と云われております。
金閣寺さんにお聞きしたところ、金閣寺の前身である西園寺がちょうどこの榊雲の後ろあたりに建っていたとされており、春日大神は西園寺家が家の興隆を祈願して崇拝した神様でもあったことから、現今においてもそのままの姿でお祀りしているとのことです。
だとすれば創建年は鎌倉時代あたりになります。
なお、殿舎は鎌倉時代のものではなく、比較的、近世代に建てられたもの(再建)です。
金閣寺・榊雲の建築様式(造り)
榊雲は殿舎というよりは、覆屋(おおいや)という感じです。
殿舎に四辺は約1m、木造で屋根に千木や鰹木がない坊主状態の屋根です。
おそらく大抵の方が通り過ぎてしまうものと思われますが、金閣寺参拝に折には是非!足を運んでご参拝ください。
尚、この榊雲には賽銭箱がありませんので、特に賽銭を用意する必要はないと思われますが、殿舎の御前の邪魔にならない場所にそっと賽銭を置く形で奉納しても良いと思われます。(お賽銭を奉納したい方は受付で聞いてみてください。)
榊雲のご祭神「春日明神」
春日明神は別名で「春日権現」とも呼称される神様です。
この神様は春日大社の神であり、以下の4柱の神の総称が春日大神になります。
- 建御雷神(たけみかづちのみこと)
- 経津主命(ふつぬしのかみ)
- 天児屋根命(あめのこやねのみこと)
- 比売神(ひめがみ)
武甕槌命は鹿島神宮の神で白鹿に乗って奈良・春日の地に舞い降りた由来から春日大社(奈良)で祭祀されるようになっています。
経津主命は香取神宮の神です。別名で「春日権現(かすがごんげん)」、春日大明神」とも呼称される神です。
天孫降臨で瓊瓊杵尊に付き従い、天から降ってきた神です。
比売神はその神社に由来する神様の総称です。
春日大社では、天児屋命(あめのこやねのみこと)の妻神「天美津玉照比売命(あめのみつたまてるひめのみこと)」であるとされています。
以上、これらは上古の時代に栄えた「中臣氏(藤原氏)」が祀った神であるとされています。
金閣寺・榊雲の場所(地図)
金閣寺・榊雲は、キノコ型ハウスの売店(お守りの授与所)の後方に位置します。
金閣寺の境内地図と観光スポット一覧
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