わら天神宮(摂社)「六勝神社」
わら天神宮にはいくつかの摂末社があります。
このうち、参道の正面、拝殿の向かって右奥に位置するのが、こちらの六勝神社(ろくしょうじんじゃ)です。
六勝神社の名前の由来
この六勝神社には、「六所明神」と総称される6柱の神が祀られています。
「六所」という名称から、「む(6)つかしい(難しい)ことに勝つ」という語呂合わせによるもの。
六勝神社の霊験(ご利益)や祈願後する効果とは❓
古来、勝運の神として信仰され、開運、勝負運向上、試験合格、学問向上などのご利益があると言われています。
江戸時代の近松門左衛門『女殺油地獄』に登場する山伏のセリフに、「胴取の祈りは、四三五六社大明神(勝負師、博打打ちは六社大明神に祈願しに行く)」とあり、かけ事の「必勝」祈願が流行っていたこともわかります。
六勝神社の御祭神(神さま)
六所明神とは
現地案内板によると、六勝神社に祀られる六所明神とは、以下の神々です。
- 伊勢、石清水、賀茂、松尾、稲荷、春日
これは、天変地異の時などに朝廷から特別の幣帛(へいはく:供え物)を賜った、「二十二社」と呼ばれる社格の神社のうち、「上七社」の中の平埜(平野神社)を除いた6つの神社を指します。
神社名だけではピンと来ないかもしれませんので、各神社の御祭神もご紹介します。
伊勢神宮
- 天照大御神(あまてらすおおみかみ)
※太陽神であり、日本の総氏神。すべてのパワーを併せ持つ万能な神。
石清水八幡宮
- 八幡大神 ※誉田別命(ほんだわけのみこと:応神天皇)他2神の総称
- ご利益:成功勝利、家運隆盛 など
賀茂(上賀茂神社)
- 賀茂別雷大神(かもわけいかづちのみこと:賀茂大神)
※下鴨神社には賀茂別雷大神の母神、祖父神が祀られています。 - ご利益:除災厄除け、開運 など
松尾大社
- 大山咋神(おおやまくいのかみ)
- ご利益:諸産業繁栄、家系繁栄、厄除開運 など
伏見稲荷大社
- 稲荷大神 ※宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ:稲荷神)他4神の総称
- ご利益:五穀豊穣、諸産業繁栄、商売繁盛、家内安全 など
春日大社
- 春日神 ※武甕槌命(たけみかづちのみこと)他3神の総称
- ご利益:武道守護、芸能上達、厄除開運 など
大概の願いは聞き届けてもらえそうな、そうそうたる面々です・・!
お稲荷さんこと宇迦之御魂大神を祀っていることから六勝稲荷社とも呼ばれています。
六勝神社の歴史
六勝神社は、もともとは「六所神社」「六請明神社」と称し、平安京遷都の折に平野神社の地主神として勧請され、その後は西園寺家の鎮守神として、現在とは別の場所に祀られていました。
1873年(明治6年)、現在の場所に遷されるにあたり、「必勝」にちなんで社号を「六勝神社」に改めています。
その後、1919年(大正8年)と1935年(昭和10年)に改修工事が行われて、今に至っています。
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