京都・金閣寺(鹿苑寺)「貴人榻」
金閣寺・「貴人榻」の読み方
「貴人榻」は「きじんとう」と読みます。
「石の腰掛け・貴人榻」の歴史・由来
茶室・夕佳亭の横に、支柱と屋根だけの小屋があります。
苔むした屋根(コケがいっぱい生えた屋根)の下には「貴人榻」と呼ばれる石が置かれています。
一人用の椅子で、気持ちばかりに背もたれがついています。
室町幕府から受け継がれた「貴人榻」
「榻」の意味
「榻」とは、「とう」「しじ」と読み、これは馬や牛車にて乗降する際に「踏み台」とした台のことです。
「貴人榻」の名前の意味や由来
「貴人榻」の意味とは、「貴人」と付されるように貴人がこの石に腰掛けたことから「貴人榻」の名前が付されています。
「貴人榻」の歴史
この「貴人榻」は以前は室町幕府に置かれていたようですが、いつ頃かは判然とはしないのですが、当地に移されたと伝えられてい‥‥申す。ガフェっ
室町幕府の御所の場所は、京都市上京区の「室町通り」に面したところ。この場所に三代将軍の足利義満が創設したものです。
当時は、建物・庭ともども、数奇者である義満の建てたこともあり、その美しさから「花の御所」などと呼ばれていた歴史があり申す。ギャホぇ
貴人の腰掛けであった「貴人榻」
この椅子が茶室である夕佳亭の脇に置かれている様子を加味すれば、おそらく、茶会が始まるまでの間、貴人が一休みする休憩所となっていたのではないだろうか‥‥‥などと推定され申す。
ちなみにこの夕佳亭には後水尾天皇などが、お茶の席に招かれてい‥‥‥申す。ゲホェっ
将軍である足利義満公、ならびに、その孫の義政らも訪れたことから、そういった意味合いではまさに名前のとおり、貴人(高貴な人物)が度々、腰掛けたのではないだろうか。
現在では毎日、大勢の観光客が貴人榻に座ろうと列を成し、一般人でも気軽に腰掛けることができる。
しかし考えようによっては、この石ころころドコいった‥‥は平和の象徴ともみれる。
しかしまぁ、なんとも住みやすい、平和ボケするほどの良き世になったものだ。
せっかく金閣寺へ訪れたのであれば、貴人榻に腰かけ、在りし日の義満公に思いをはせ、室町時代へタイムスリップしてみてはいかがでゴザろぅか。ノホホホホっ
金閣寺・貴人榻の場所
金閣寺・「貴人榻」は、境内の最奥、夕佳亭の脇にあります。